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なないろやさい
加波山市場|焙煎士|らいず珈琲|長安京美

桜川市で自家焙煎 「らいず珈琲」さんレポート

お茶、コーヒー

2021年8月上旬、『らいず珈琲』の代表、長安京美さんにお話をうかがいました。『らいず珈琲』は2021年4月に桜川市真壁町を拠点にひらかれた自家焙煎珈琲の小さな工房です。長安さんは豆選びや焙煎から商品のパッキンングまで、すべての作業をひとりでこなしています。世界中を探しても加波山市場でしか手に入れることのできないオリジナルコーヒー、誕生秘話に迫ります。

以下、長安さん:長/加波山市場:加

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制服姿で焙煎中の長安さん(帽子には『らいず珈琲』の刺繍が!)


「美容師から焙煎士へ転身!?突如訪れた人生の転機とは?」

長「きっかけは本当に偶然の出逢いでした。たまたま通りがかったコーヒーショップに立ち寄り、ブレンドコーヒーを注文し、ひとくち飲んだ瞬間にその美味しさに衝撃を受けました。そこは笠間市にオープンしたばかりの”自家焙煎の豆”をコンセプトにしたお店でした。当時は美容師として働いていたのですが、衝動を抑えられず、その日の夕方にはコーヒーショップの社長に直談判。すぐに採用が決まりました。」

加「・・・ん?なにが起きたのでしょうか?(笑)」

長「勢いがとにかくすごかったんでしょうね(笑)香りや味に癒され、昔からコーヒーが好きでした。ただ、苦味が苦手でインスタントコーヒーはミルクも砂糖もたっぷり派!それなのに、偶然立ち寄ったコーヒーショップでふと口にした、砂糖が入っていないはずのブラックコーヒーから甘みを感じました。あの時の衝撃は忘れません。美容師を続けながら休日のみ働かせていただくことになりました。そこで焙煎の仕方で味が変わるという事実を知りました。働いていくうちにどんどんコーヒーの世界の面白さにのめり込んでいきました。完全にコーヒーの魅力に取り憑かれてしまったんです。最終的には店長として3年ほど働く結果となりました。」

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「店長から焙煎士になるまでのお話をお聞かせください。」

長「美容師をしていた頃から、お客様に喜んでいただけることが嬉しくて、接客業が好きでした。人と関わることはストレス解消にもつながっていました。ただ、店長という立場上、発注や在庫管理・経営に関する実務が多忙になっていくことは避けられませんでした。気付けば現場(お客様)から遠ざかり、実際のコーヒー焙煎に関する実践的スキルを学ぶことは難しくなっていました。このままではダメだと思い、『いつか店をもつ!』という夢のためにコーヒーショップを退職しました。それから15年経ちました。」

「ところで、焙煎士に資格は必要ですか?」

長「バリスタそのものに国家資格はありません。私の場合は退職後、事務職として働きながら通信で学び、ずっと夢を実現するためのチャンスをうかがい続けてきました。2017年にコーヒーコーディネーターの資格を取得しました。コーヒーコーディネーターは、コーヒーについての知識・淹れ方・産地別の特徴の他、カフェで取り扱うフード・アレンジメニュー・焙煎・カフェ経営についてまで身につけることのできる資格です。一般的には『 “コーヒーをさらに美味しく楽しむ方法” を身につけることができる資格』と考えていただければわかりやすいと思います。」

「15年越しの想いを実現!夢への大きな一歩として加波山市場を選んでいただけたのは何故でしょうか。」

長「運命だったんだと思います。孫の保育園がスタートし、自分の時間に余裕が生まれたことが最初のきっかけでした。タイミングよく加波山市場のオープン情報を知り、奇跡的に話がうまい方向へ進んでいきました。店長を辞めてから15年間、身の回りの人々へ『いつか店をもつ!』と言い続けてきました。当初は、店を持つことが目標だったので、焙煎自体を自ら行うことになるとは思っていませんでした。いい店舗の物件もなかなか見つからない中、まずははじめてみようと決意し、今できることに集中した結果がここにあります。夢へ大きく前進しました。いつかは店舗を持ち、私自身もお客様も居心地の良い空間づくりができればと考えています。」

「『らいず珈琲』に込められた想いとは?焙煎へのこだわりとは?」

長「由来は英語のriseです。『上昇』や『立ち上がる』というポジティブなイメージです。究極の一杯『浅煎りでも甘味のあるまろやかなコーヒー』を目指しています。焙煎の仕方次第で、味は常に無限の変化の可能性を秘めています。そこに正解はありません。ある程度の段階になったら”ここまで”という基準を作らないと迷いが生じてしまいます。迷ったときは、『初めてブラックコーヒーを飲んで受けた日の衝撃を人々に与えるにはどうすればいいだろう?』という原点に立ち返ります。豆本来の味を味わっていただけるような焙煎を心掛けています。中煎りがスタンダードとして好まれやすい傾向にありますが、私は浅煎りが好きです。コーヒー豆は元々フルーツの種なのでどうしても酸味は避けられません。特に浅煎りは酸味が強く残りがちです。火加減と煎り時間を少しずつ変えて味を追求する日々です。また、豆選びでは指定農家表示があり品質の見えるハイクオリティーな豆を使用しています。」

「焙煎士としての再スタート、現在のお気持ちをお聞かせください。」

長「当然ですが、4月に工房を本格的にはじめてから時間の使い方は大きく変わりました。生活の主軸がコーヒーとなりつつあります。自分の時間を有意義に使えるようになったことは嬉しい変化です。自分の時間≒コーヒーの時間です(笑)まだはじめたばかりだからかもしれませんが、苦しいという感覚は薄くとにかく楽しいと思える日々が増えました。お客様のニーズに応えられるようになりたいと、考えています。顔が見えないからこそ余計に意識してしまうのかもしれませんね。今は売り上げ日報や口コミが頼りです。これからもっとずっと長い時間をかけて、向き合い続けていくことが大切だと感じています。『美味しいからまた買いに来ました!』という日常の小さな声の積み重ねが、活動を続けていく原動力となっています。」

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焙煎前の生豆


美味しいブラックコーヒーを飲んだことがありますか?
いつも穏やかな長安さんの優しい瞳はコーヒーの話をしてくださるときに輝きはじめます。それだけでコーヒーへの情熱が伝わってきます。愛に溢れる至福の一杯、ぜひご家庭でお楽しみください。長安さんの想いが加波山市場のスタッフへ伝わり、その想いがスタッフからお客様へ、そしてお客様から長安さんの元へ返っていきますように。


【加波山市場に並ぶオリジナルブレンドたち】
らいずブレンド:
朝陽をイメージ。芳醇な香りとまろやかなコクの中にきちんと苦味もあります。
豆本来の味をお楽しみいただけるブレンド。スッキリ目覚めの一杯にどうぞ。

さくらがわブレンド:
エチオピア産の豆を加え、やわらかな酸味があり味に甘い香りをプラス。
コーヒーが苦手な方にも試していただきたい親しみやすくすっきりとした味。

ヤマユリブレンド:
桜川市の山中に自生するヤマユリの花言葉は「人生の楽しみ」、大きな白い花が特徴です。
そんなヤマユリ同様に力強さと華やかな香りが特徴のブレンド。
苦味とコクのバランスがよく、ミルクを入れても美味しく召し上がっていただけます。ほっと一息つきたいときにぜひ。

クリスマスブレンド:(11・12月)
スペシャリティーコーヒー豆のみを使用した贅沢な季節限定ブレンド。
苦味・酸味・甘味すべてのバランスが取れた深い味わいが特徴です。クリスマスケーキとの相性も抜群!

※取り扱い商品は時期や状況によって変わります。
らいず珈琲についてもっと詳しく知りたい方はInstagramをチェックしてみるといいかもしれません。
ブレンドに使用されているコーヒー豆情報や美味しい水出しアイスコーヒーの作り方なども掲載されていますよ。
アカウントはこちら→ @rise.baisen

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加波山市場ではギフトボックスの販売もしています。豆・粉・ドリップパックございます。※写真はイメージです。